理事長あいさつ

令和6年1 0月より、医療法人大徳会の理事長に就任しました内田太郎です。先代理事長である、内田徳郎の掲げた「一隅を照らす」の理念のもと、我々、大徳会では地域の皆様の健康を守り、住み慣れた地域で安心して暮らしていける生活のサポートを目指しております。

日本は世界トップレベルの高齢化社会であります。阿蘇市におきましても、高齢化率は2023年(令和5年)時点で3 9.  7%という高い数字で、人口の約4割が65歳以上という事になります。現役世代の人は、今後も減少を続けて人手不足は慢性化してきております。

そうした厳しい状況ではあリますが、今年度、阿蘇市が実施されました、高齢者いきいきプラン(第9版)でのアンケート調査があリました。その中で安心して生活できる環境の指標という項目の中で「幸福感が5点以上」、「将来、いまの町に暮らし続けたいと思う」という項目では、9割以上の方が同意をしておられました。非常に希望の持てる割合だと思われました。私共、医療関係者はそうした気持ちを持たれる高齢者を一人でも多く増やしていく事が必要だと思われます。

大徳会では、働く現役世代の方々とは健康診断を中心に健康面でのサポートを行い、高齢者の方々に対しては良質な慢性期医療の提供をモットーに、日常の診療から、必要時の入院の調整、退院後の支援を行ない、在宅生活をより長く送れるようサポートをしていきます。そのことが健康寿命を伸ばす事につながると考えています。

住みなれた地域で安心して暮らしていく為には、実際には多くの課題があります。体力低下(フレイル)に加えて、認知面の低下、喋下力の低下、薬の管理の問題や、独居、老々介護等、誰にでも訪れる問題があります。これらの問題につきまして、行政や、他の医療·介護関連機関との連携を取りながら、その一助が担えるように努力をしてまいります。また高齢化の進展に伴い、病院を受診することが困難になってこられた方などを対象に、訪問医療の実施も今後行ってまいります。在宅医療のニーズも今後は増えてくると思います。高齢化社会では、在宅での見取りも今後、増えてくるのではないでしょうか。また、当院の整形外科では今年の4月より、2名体制での診療を開始しております。専門医による骨粗慇症の治療に加えて、人工膝関節(TKA)、人工股関節置換術(THA)等の手術にも取り組んでおります。術後翌日よりのリハビリの介入で早期の退院を目標としております。阿蘇医療圏で、整形外科治療が完結するように努めてまいります。

一年を通じて、四季が美しく、自然が豊かで、水の美しい阿蘇の地で、少しでも地域医療に貢献できるように職員一同で頑張ってまいります。

医療法人社団 大徳会
理事長 内田 太郎